新年明けましておめでとうございます。また新たな年を皆様と迎えられます事を、心よりお慶び申し上げます。
さて、昨年は延期となりました本祭りを無事に斎行出来ました事、先ずもって氏子、崇敬者、関係各位の皆様に感謝申し上げます。
昨年の本祭りにおきましては、8月11日の神幸祭にて約60年ぶりに綱代車が復活致しました。この網代車には現代ではもう作れないと言われております匠の技による金輪やうるみ塗りが使われており、深川八幡祭りの伝統を受け伝え行く貴重な資料ともなっております。また、12日の神輿連合渡御におきましては天皇皇后両陛下の行幸啓を賜り、深川中が笑顔で溢れかえる素晴らしい渡御となりました。更に15日の例大祭には多くの方々にご参列頂き、東日本大震災早期復興祈願も合わせ、厳粛な祭祀を執り行う事が出来ました。
次期本祭りに関しましては様々な意見もございましたが、元に戻す事が一番であろうとの見地から、今年は子供神輿連合渡御が行われる見通しでございます。
この深川の地が素晴らしいのは、伝統の担い手である次世代の子供たちを地域包みで育んで行こうとする姿勢にあります。最近特に地域の小学校の先生方とお話しする機会に恵まれましたが、公立とういう枠にとらわれず、地域に密着した素晴らしい教育をなされているその姿に大変感銘を受けました。
この地も例外なく高齢化社会を迎えつつありますが、これまで伝統文化を受け継いでいらした人生の先達の方々を子供たちが敬い、尊重する風土がございますのも深川の特色の一つであろうと思われます。
そのような地域において富岡八幡宮の役割は人々の人生の行路に沿って、喜びも悲しみも共にしながら、常に心の支えとなる事ではないかと深く考える今日この頃でございます。
本年も富岡八幡宮が皆様の心の拠り所となり、地域発展の支えとして少しでも貢献できますよう精一杯取り組んでいきたいと考えております。 |