年頭のご挨拶

富岡八幡宮  富岡長子

 

 新年明けましておめでとうございます。また新たな年を皆様と共に迎えられます事、心より嬉しく喜びに感じております。

 昨年、富岡八幡宮は本祭りでございましたが、例祭、神幸祭、神輿連合渡御が無事に斎行できました事は、氏子、崇敬者、神輿総代連合会、並びに関係各位の皆様方に先ずもってここに厚く御礼申し上げます。

 昨年の神幸祭におきましては、氏子各町会の皆様方がたくさんの幟を掲げ、御鳳輦の到着をお待ちいただき、供奉しておりました神職・巫女一同、改めて身が引き締まる思いでございました。また神輿連合渡御におきましては、53基の大神輿が永代通りに整然と並び、約32万人の観客の皆様に足を運んで頂くことができました。

 さらにこのような人出に対して、永代通りの交差点ではDJポリスの方々が素晴らしいパフォーマンスで交通整備にあたって下さり、その様子はテレビでも放映されましたので、皆様の御記憶にも新しいことかと存じます。

 また昨年の6月、平成23年に世界遺産として登録されました岩手県の平泉にお招き頂き、中尊寺の貫首様を始め、毛越寺の皆様、平泉前町長様、現町長様、観光協会の皆様にお出迎え頂いて、約千年に渡る素晴らしい伝統文化のお話を伺うことが出来ました。

 そのようなお話の中で、平泉と深川には教育に関する共通点がございました。その共通点とは、子供達に地域の歴史を学ばせ、様々な行事に参加してもらい、自分達の生まれ育った地域の伝統と歴史に誇りを持てる人間に育てようというものでございます。

 近年では日本の伝統文化が急速に見直されるようになり、和食が世界無形文化遺産にも登録されましたが、このような世界に通用する素晴らしい文化が日本には数多く存在しています。

 未来を担う子供たちには、この素晴らしい自国と地域の文化にたくさん触れていただきたいと思います。そして誇りを持って継承し、世界のためにも次世代に繋げて明るい未来を築き上げて行ってもらいたいと願って止みません。